国造ゆず生産者/組合長 塚田 良三さん
登録日:2019年5月28日
したいこと、能美市だったら叶うかも
国造ゆず生産者/組合長
塚田 良三さん
ゆずの木の鋭いトゲ(2018年11月11日撮影)
ゆずの木の鋭いトゲでぼろぼろになった革の手袋と、木藤(左)と種無しの多田錦(右)(2018年11月11日撮影)
無農薬の国造ゆずを手軽に、そして少しでも多くの方に。
私の本業は、米作農家です。手取川の水を利用してお米を作っています。お米は5月から9月までは農繁期で忙しいのですが、それが過ぎますと仕事がありません。ちょうどその10月頃からこのゆずの仕事が入りますので、ゆずと米作とその他野菜も作る兼業で農業をやっています。そのため、最初は収穫してもゆずの売りかたを知りませんでした。どこへ持っていけばいいのかもわからず、それから絞った汁もどうやって販売していいかもわからなかったのです。それで市民団体の方が数名集まりまして、能美柚ゆうゆう倶楽部というクラブを作り、ゆずの商品化と販売、そういう協力を得て、どうにか知られるようになり、販売も少しではありますが、伸びてきています。
ゆずはその用途によって、大きい方の木頭はジャムとかゆず味噌。小さい方の多田錦は汁が多く種がないので輪切りにして直接お魚にかけるというように手間がかからないことから、最近は多田錦の方が消費者の方に喜ばれるようになりました。
「国造ゆず果汁」(2018年11月11日撮影)
しかし、トゲのせいで収穫に大変手間がかかるにもかかわらず、みかんのように多く消費され利益を生み出すものではないので、後継者がなかなか育たなかったというのが私たちの一番の悩みです。そこで、後継者ができるようにという願いから、毎年開催する“国造柚子まつり”の会場でゆずの苗木を皆さんにお分けし、それをご自宅で育てていただいています。実をつけるまでに18年もかかりますから、何とかして少しでも多くの人が関心を持って、この果汁が多く香りの高いゆずを皆さんに知っていただき、ゆずを好きになってもらいたいと思っています。
18年後、たくさん実がなる願いを込めて、ゆずの苗木を配る国造柚子まつり会場(2018年11月11日撮影)
ゆず団地を歩く塚田さん。長靴の中敷は落ちたゆずのトゲを踏み抜かないように鉄板が入っている。(2018年11月11日撮影)
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