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能美のお米農家TOW

更新日:2022年2月1日

 

したいこと、能美市だったら叶うかも

 

たけもと農場

T 竹本 彰吾さん

岡元農場

O 岡元 豊さん

和多農産

W 和多 真智さん

 

一つの産業の将来的な発展の可能性は、それを新たに担う人に依存していると思います。今日の農業、特に水田農業にとって最も重要な課題も、農地の維持・管理という点よりむしろ、将来を担う若い農業者をどのように確保していくかという課題であり、農業を魅力ある産業としていくには、就農することによって一定の報酬が確保されると同時に、生きがいが追求できるなど、働く場としても期待が持てる職場であることが不可欠になります。
能美市で米作を経営する、たけもと農場の竹本彰吾さん、岡元農場の岡元豊さん、和多農産の和多真智さんは、誠実に地域に向き合い、家業として経営とともに引き継がれた、膨大な量の知見のデータ化や最新技術を生かした経営発展に加え、積極的に労働環境の整備を行いながら、それぞれの視点で水田農業の魅力を次世代に伝える、言わば「能美市の農業の牽引役」として活躍しています。(ちなみに「牽引」を英語でTOWと言います。単なる偶然です)
 

たけもと農場 竹本 彰吾さん

竹本彰吾さん

僕で10代続く米農家で、代々コメ作ってるんですけども、やっぱり地域の中でもキープレーヤーになろうってことは代々心がけてたところがあって、僕の祖父、おじいちゃんが天皇杯(注1:)を頂いたりとかで、新しいことをやるのが好きな一族ですね。
注1: 天皇杯:スポーツ及び農林水産業の振興のため、特に業績のあった最優秀者に対して授与されるものであり、現在、30 個の天皇杯が宮内庁を通じて所管団体に下賜されています。

 

トヨタ式、データ農業

田んぼのどんな品種を作っているかだったり、田んぼの面積だったり、あとは田んぼのクセなんかもメモで残せたりという、そういう情報を載せていますね。社員みんなで打ち合わせをするときに、その地図を見ながら、「この午後行く田んぼは、ここがクセだから気をつけていこうね」とか、そういうような確認をしながら行くって感じですね。

 

自分の農業で挑むひと

代々続く農家ってこともあって、機械とか設備もあるし、田んぼも既にあるっていう状態なので、周りの農家仲間からすると割と恵まれている環境でもあると思うんですよね。でも、ただ恵まれてるからそれでいいわ、という話じゃなくて、恵まれているなら恵まれているなりに僕がしないといけないこともあるんじゃないかと思って、いろんなチャレンジをやっています。炊いてもマズいイタリア米を作ったり、あとは農業青年の全国組織の4Hクラブ(注2:)の会長をしたりとか。あとはポッドキャストで配信したりとか、そんなこともやっています。
注2: 4Hクラブ(農業青年クラブ): 20から30代前半の若い農業者が中心の組織。腕(Hands)を磨き、頭(Head)を使い、心(Heart)を培い、健康(Health)の増進をめざす。

ハウツー的なことって世の中にいっぱいあるんで、僕は僕の経験したことを後輩たちに伝えられたらな、ということを思って、僕が実際にやってネット販売で苦労して、ネット販売したら米がバンバン売れるはずだってけど、全然売れなかったってところから頑張った話だったり。1年目は2,700円の売り上げしかなくて、「チーン」っていう感じでしたね。

たけもと農場の敷地内にある竹本平一氏の顕彰碑スマートフォンアプリで圃場の情報を確認する竹本彰吾さんたけもと農場で栽培した国産バレンシア米(セニアという短粒種のお米で主にスペイン東部で栽培。パエリアなどに使用)社員の岩井悠さんがインターン生時代に、6次産業化の一貫として開発された、簡単に調理できるリゾットキットとグラノーラお父さんの竹本敏晴さん。岡元豊さんをはじめ多くの次の担い手を育ててきた農業経営のエキスパート。なんでも行動に移す性格の竹本彰吾さん、自分の経験をもとに農家の事業承継の課題を全国レベルで取り組んでいる。

  1. たけもと農場の敷地内にある竹本平一氏の顕彰碑
  2. スマートフォンアプリで圃場の情報を確認する竹本彰吾さん
  3. たけもと農場で栽培した国産バレンシア米(セニアという短粒種のお米で主にスペイン東部で栽培。パエリアなどに使用)
  4. 社員の岩井悠さんがインターン生時代に、6次産業化の一貫として開発された、簡単に調理できるリゾットキットとグラノーラ
  5. お父さんの竹本敏晴さん。岡元豊さんをはじめ多くの次の担い手を育ててきた農業経営のエキスパート。
  6. なんでも行動に移す性格の竹本彰吾さん、自分の経験をもとに農家の事業承継の課題を全国レベルで取り組んでいる。

 

発想のDNA

なんやろね。新しいことはDNA的に埋め込まれているのか、割とやろうって意気込むとかよりも手が先に動いているみたいなところがありますね。

 

農業でやってみたい夢

農家の事業承継を支えるメディアを作りたいと思っています。事業承継ってみんな経験がなく、いざバトンタッチしようというのは、しようと思ってもどうやったらいいのかっていうのがあまり整備されていないし、割と親子間で話し合うと二言目には口ゲンカが始まったりとか、そういうのが結構多かったりするので、うまくバトンタッチができるように情報を伝えられたらな、と思っています。

竹本彰吾さん2

たけもと農場

中世の能美平野に立地した荘園の一つ、得橋郷(とくはしのごう)。京都南禅寺の荘園時代からつづく歴史ある米どころに、たけもと農場はあります。彰吾さんの祖父である故竹本平一さんは、戦後故郷に戻り日本の農業の中核である稲作を主体とする大規模な家族経営農業を3ヘクタールに満たない規模から20ヘクタール以上の規模まで拡大し、その経営体験から家族経営を経営の基本にすべきとの信念を持ちつづけ、当時の切実な土地基盤整備・汎用田化の推進を中心とする農政への提言をずっとおこなってきた人でした。その技術が高く評価され昭和40年度「米作技術日本一賞」昭和41年度(第5回)「天皇杯」をそれぞれ受賞した日本を代表する農業者でした。その事業を彰吾さんの父である敏晴さんは土づくりとコメづくりの精神を継承し、時代に合わせた経営方針で40ヘクタールまで拡大、次世代農業者を精力的に育ててました。近年、彰吾さんへと事業承継が行われ、現在は47ヘクタールを9名で管理しています。

 

 

岡元農場 岡元 豊さん

岡元豊さん

農業という仕事があるということを伝えることをしたいな、と、働いて作ったもの、それを食べて生きていかなければならない、そのための仕事があるということをまず知ってもらいたいな、それを私がやっているということをお伝えすることで、身近にもそういう人がいて、みんながつながって生きている、っていうことをまずお伝えしたいから、私のできることは農業っていう仕事があるんだな、やりたいなって思う、思ってもらえる種を撒きたいなって思ってずっとやっています。

 

6次産業化について

そうですね。最初6次化ってどうやったらいいのかなって、ところからちょっと勉強してみようってところからだったんですけど、いろんな出会いがあって、たまたまみりん屋さんからうちに来てくださって、うちのお米でみりんを作りませんかって言われて、お米を作るのだけでもすごい大変というか職人的な工程がいっぱいあるんですけど、それをさらに加工して商品を作るっていうところまでもすごい大変なんですけど、お米農家としてどうやってお米を食卓にのせてもらえるかっていうことの方が大きくて、お米の日本の昔からある商品として紹介したいな、お米の面白さ・美味しさを紹介したいなと思って取り組んだのが始まりです。

6次産業化
1次産業(農林漁業)と、2次産業(製造業)、3次産業(小売業等)の事業を一体的に推進し、豊かな地域資源から
新たな付加価値を生み出す取り組み。

奥様の岡元雅子さん。日々多忙な夫を支えるために勤め先を退職し、販売や6次産業化をサポートしている。若い頃からずっと美味しいお米づくりにこだわってきたことが、第51回日本農業賞の大賞受賞へと実を結ぶこととなった。6次産業化の一貫で開発された本みりん。甘味、アルコールのバランスが良く、「料理王国100選 2021」に選ばれた。6次産業化の最初の取り組みで開発された米粉や玄米粉は、岡元農場のホームページ上でグルテンフリーのお菓子の作り方などを展開中。

  1. 奥様の岡元雅子さん。日々多忙な夫を支えるために勤め先を退職し、販売や6次産業化をサポートしている。
  2. 若い頃からずっと美味しいお米づくりにこだわってきたことが、第51回日本農業賞の大賞受賞へと実を結ぶこととなった。
  3. 6次産業化の一貫で開発された本みりん。甘味、アルコールのバランスが良く、「料理王国100選 2021」に選ばれた。
  4. 6次産業化の最初の取り組みで開発された米粉や玄米粉は、岡元農場のホームページ上でグルテンフリーのお菓子の作り方などを展開中。

 

能美市の農業でつながる

実は私が農業短期大学に通っていたときの実習研修で地元能美市のたけもと農場の竹本敏晴さんのところの、私たちの前でこういう(大きな)紙に棒グラフを書いて「農業でこれだけ儲かるんだ」と僕らに説明してくれて、「あ、カッコいい。こういう農業をやっている人がいるんだな」というのをすごい強烈に覚えていて、和多農産の(和多)昇さんと和子さんも私がいろんなところに勉強会に行くと結構ダメだしとか。「あなたこんなこともわかんないの」みたいなことを言われて、くそっと思いながら、でもちゃんとそこを指摘してくれた二人には今となれば感謝だと思うし、彼らも、嫌いとかそういうことじゃなくて、愛をもって私にそういうことを言ってくださったんだな、と思っていたので、能美市では竹本さん和多さんというのは私の中では特別な存在で、今、その師弟の和多真智さんや(竹本)彰吾くんは、私が就農した時にはあまり、能美市には若い農業者がいなかったんですが、私の下(の世代)に彼らが出てきて、私の中ではすごく嬉しくて、いい弟たちのようであって、なんでも話せる仲間が身近なところにできたっていう喜びはあって、まず彼らと能美市を盛り上げたいなって思っています。もちろん彼ら二人だけじゃなくて、能美市の中には(就農する)若い人が増えてきているし、そういう人たちとコミュニケーションしながら、お互いに励ましあいながら、また学びながら、あとは呑みながら(能美市だからなんですが笑)、呑みながら能美市の農業を一緒に盛り上げたいなって企んでいます。

次世代へ農業をつなぎたいという思いから、20年以上続けている小学生の体験教室。春に自分たちで植えた稲を秋に収穫する。お米一筋60年のレジェンド、お父さんの岡元眞兵さん。自信が苦労してきたこともあり、豊さんに農家を継がせる気持ちはなかったという。

  1. 次世代へ農業をつなぎたいという思いから、20年以上続けている小学生の体験教室。春に自分たちで植えた稲を秋に収穫する。
  2. お米一筋60年のレジェンド、お父さんの岡元眞兵さん。自身が苦労してきたこともあり、豊さんに農家を継がせる気持ちはなかったという。

 

農業でやってみたい夢

私の最終的な目標というか、まあ、私がいつか死んで、天国へ行ったとして、神様にあって「ようがんばったね」って言ったもらいたいな。それがいちばんの私の希望なんです。で、もしできればあの世から私がこの世の能美市を見てたくさんの農家の人が笑顔で農業してたらいいな、っていうのが、最近私が思う私がやるべき、持つべき夢というか、希望。そんなふうに考えて今、農業をしています。

岡元豊さん2

岡元農場

岡元農場は江戸時代から今に受け継がれる米農家で現会長の岡元眞兵(しんぺい)さんは、3歳の時に父が他界。13歳から農学校に行きながら、母を手伝うように田んぼを始めたお米一筋60年のレジェンドです。圃場の管理に加え人件費や設備投資などコスト管理に気を配り続け、「身の丈というものをどこに設定するかは自分の意志によって決めるべきだ」との信念から9ヘクタールを基本として経営されてきました。今は子の豊さんが新たな視点を取り入れ34ヘクタールを管理しながら能美市の特産物である加賀丸いもを栽培。六次産業化にも積極的に取り組み、農業を次世代につないでいくための努力を惜しまず、小学生への体験授業など20年以上続けています。そんな多くの活動と功績が認められ、2022年1月、第51回日本農業賞個別経営の部の大賞を受賞されました。

 

 

和多農産 和多 真智さん

岡元豊さん

農家っていうとやっぱり、家族らしさ、それがいいとこでもあるんですけども、昔は、年間で60日くらいしか休みがなかったんですね。働くことを美徳だと思っていたので。今は、90日から最終的には一般の業種と変わらない100日とか110日くらい。でも仕事はちゃんとやっている。でもちゃんと農地を守りながらお米を作っているということをもっともっと高めていったら、若いいろんな人も、こんな時代ですから、「農業やりたい」ってきっと思ってくれると思ってもっともっと働きやすい環境と注目される農業になると思ってやってます。
 

 

うまいお米への追求

お米づくりをしてもう何年か経ってますけども、最初は作るだけみたいな。感じだったんですけど、やっぱりお米をもっと美味しくすることができて、収穫してからすぐに低温倉庫に入れ。委託先に白米を届けるまで倉庫で保管してその後も、これもキチッと専用の機械を使うと、香りであるとか、油臭さとか、米糠の香りとかそう言ったところを省くことによって炊きたてがすごい甘〜い香りになったりとか、そういったところでもっともっとお米の美味しさを追求することができるので、その辺はもっともっと改善もできる。もっと高めていけるかな、というふうには思っています。

 

農業で大切なこと

年配者はその地形、天気はデータでえられますけど、この地域はこうこうこうで、ここの土を持ってきたんだよ、とか、で、ここは昔川だったんだよ、とか、田んぼを起こしていたら、なんかよく石が出てくるな、とか、そういったこともコミュニケーションで教えてもらえるので、やっぱそういったコミュニケーションってすごい農業では大事。

お父さんの和多昇さん。「夫婦二人三脚で水稲30haを家族経営する」というとてつもなく大きな夢を実現させた。天皇杯受賞者。朝の圃場確認で地域の方々と談笑する昇さん。通学途中の小中学生にも必ず「おはよう」と声をかける。従業員に指示を出す和多真智さん。コンバインやトラクターが収納でき、低温貯蔵庫も備えた巨大な倉庫内で取材に応じる和多真智さん。玄米の状態やその日の気温・湿度に合わせて精米機の微調整をする。精米方法に関して独自のデータ蓄積と手法を開発してきた。和多農産の思いが詰まった白米。

  1. お父さんの和多昇さん。「夫婦二人三脚で水稲30haを家族経営する」というとてつもなく大きな夢を実現させた。天皇杯受賞者。
  2. 朝の圃場確認で地域の方々と談笑する昇さん。通学途中の小中学生にも必ず「おはよう」と声をかける。
  3. 従業員に指示を出す和多真智さん。
  4. コンバインやトラクターが収納でき、低温貯蔵庫も備えた巨大な倉庫内で取材に応じる和多真智さん。
  5. 玄米の状態やその日の気温・湿度に合わせて精米機の微調整をする。精米方法に関して独自のデータ蓄積と手法を開発してきた。
  6. 和多農産の思いが詰まった白米。

 

サスティナブルな農業

和多農産の経営理念が「百年未来に地球社会に貢献できる農業経営の確立を目指す」が全文なんですけど、やっぱ100年未来っていうことなので、やっぱ農業なので、「やーめた」っていうわけにはいかないんです。
ただ続けていくじゃなくて、継続と発展。これって最高じゃないですか。農業で継続と発展ということをやっていくのは最高に、ツライけど楽しいかなっていうところがありますね。

 

農業でやってみたい夢

もう世の中、ケータイでそのまま買い物してると思うんですけど、日本のお米もどんどん海外に飛ぶ時代が来ると思ってるんです。なので、この場所を出荷センターにしたいなと思っています。みんな苦手ですよ。昔はこの4枚綴りの伝票を書くとか、忙しいのに帰って書くとか。農家なんで人がいいから「いいよ」って言いながら忘れたりとか。もうクレームとかどんどんやって(来て)たんですけど、やっぱりこれからはもっともっと農地を守ってほしい。農家はもっと田んぼにいる時間が増えた方がいいと思うんですよね。全員が同じように販売するんではなくて。そうしたら、どんどん日本の農産物が余っているとかじゃなくて海外に攻めていけるのなんて、すっごいカッコいいじゃないですか。僕はそういう将来が来ると思っています。近いうちに。

和多真智さん

和多農産

能美市最大の米農家。和多農産の現会長である和多昇さんは、1966年に2.3ヘクタールの自作地で就農し、夫婦二人三脚で10年後に30ヘクタールを目指すという大きな目標を掲げ、受託作業から全面委託へと切り替えを行いながら40年をかけて75ヘクタールまで拡大、平成7年に法人化に踏み切り、経営理念として単なる生きる糧としての稲作ではなく、「農地は地球の宝物」「百年未来に地球社会に貢献できる農業経営の確立を目指す」「経営者たるもの常に担い手の人材発掘、育成をすること」「家族や社会のために労力を惜しまず、知恵を出し、日々自己改革に努力する」の4項目を掲げ、後継者育成にも積極的に取り組まれてきました。これまで300人以上の研修生を受け入れ、地域農業の牽引役となっています。平成18年(第45回)農林水産祭天皇杯受賞と第35回 日本農業賞 大賞を同時受賞。今は子の真智さんがさらなる向上を目指し、水田営農に取り組み地域の農地を守っています。管理する水田は500筆あり、地権者は17集落160戸におよんでいます。

 

お米農家TOW

 

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