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柴田 有希佳さん

登録日:2019年9月27日

柴田 有希佳さん

能美市に来る一番のきっかけは、先生の作品をみたことです。今も、描く葉っぱ一枚に、くよくよさせられている感じです。

 石川県白山市にある短期大学の陶芸コースから研究コースへ進み、自分の研究を続けていた柴田さん。その間に、毎年開催される日本伝統工芸展に出品されていた山田義明氏の作品に出会いました。その時の作品は野葡萄を描いた45センチぐらいの大きい鉢。「それに野葡萄の虫食いなどがすごく繊細に描かれていて、いいなと思ったんです。能美市に来る一番のきっかけはきっとそれでした。先生の作品をみたことです。」

 短大の時は福井から通われていた柴田さんは、研修所の研究科に入る時から能美市に住みはじめることに。

「市の印象はすごくいいです。先生のところに最初に入った時点で、私の身元は怪しくないというか、山田先生のところの柴田さんというのでもよくしてもらっています。あと、先生にもご兄弟がいっぱいいらっしゃるんで、野菜をもらったりしています。先生のつながりに乗っからせていただいているだけのようなものなんですが。(笑)」

 小学生の時から自然と植物を描いていたという柴田さんは、いまでもスケッチを欠かすことがありません。

「桜の種類って100種類以上あるんです。今年(2019年)の個展が3月20日からだったんですが、その時の個展のメインは桜にしようと思って。(2枚目の写真)これがヤマザクラで、これがシロタエという品種。これがソメイヨシノで、これがカスミザクラ。近くの百何十種類の桜が植えてある林業試験場に去年の春から通って、品種をそこで調べて描きました。」

 「ここ(山田先生のアトリエ)に入って一番最初に言われたのが、仕事をするだけじゃなくて、ここに来たら人間として成長することも大事。と言われたのをすごく覚えています。それはやっぱり、先生を見ていると何となくどういうことか、言葉ではうまく言えないんですが、先生ご自身のお人柄がよいので、それが絵にも出ているのは、私は傍らで見ていて思います。人格というか生き方がきっと出てしまうから、人格を磨けっておっしゃったんだと思います。先生とは性別も違うし、見てきたものも違うだろうし、作っていくものは変わって、それは作風が分かれていくのは当然だと思うんですが、根っこが先生であって枝が私なわけですから、どういう方向に伸びていくかは、読んだ本であるとか、会った人とか、そういうのでどんどん変わっていくと思います。」

説明する柴田さん桜柄の九谷焼九谷焼の魅力を語る林さん窓辺の九谷焼炉の前に立つ林さん

柴田 有希佳さん

福井市のご出身。九谷焼作家。大学卒業後、11年前から能美市に。石川県立九谷焼技術研修所を経て、作家の山田義明氏に師事。助手をする傍ら、個人作品を制作。受賞歴も数多い。

取材日 2019年7月23日

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