龍花卉文農耕図盤
りゅうかきもんのうこうずばん
更新日:2025年8月28日
楕円形を呈する大皿で、二重高台を付す。絵付は、見込に大きく穿たれた瓜文、花卉文(かきもん)、花鳥図、細描(さいびょう)の雲龍図がみられる絢爛豪華な作風である。特に、農耕図は、田起こしから稲刈りまでの風景を、表周縁部から裏面にかけて、場面ごとに描く見応えのある内容となっている。
「大日本 九谷庄三造 行年六十二」と銘があり、明治10年(1878年)の九谷庄三(くたにしょうざ)晩年の作である。同年に東京府上野で開催された第1回内国勧業博覧会の出品目録にある「楕円形証鉢」のこととされる。
幅59.0cm×奥行36.3cm×高さ7.4cm
九谷庄三 1816年生~1883年没