このページの本文へ移動する

徳久町(とくひさまち)

登録日:2019年7月1日

ふるさとの歩みを大切に 後世に伝統を継承していく町

 能美市の中央部に位置する徳久町。この町には現在、107世帯283人が暮らしています。町の中心には主要地方道小松鶴来線が通り、西側には西山古墳群があります。山にあった先祖代々の墓地は麓に移転され、昨年、住民念願の整備が完了しました。

 公民館に入ると、天井が高く開放感のある空間が広がります。「この公民館の建っている場所には昔、久常村役場があったんですよ」と町会長の喜多さんが教えてくれました。続いて集落史料『徳久のあゆみ』を編集者である村本剛彦さんが見せてくれました。262ページものボリュームがあり、風土や歴史、産業、暮らしなどが住民や出身者の手記を交え詳細に書かれています。「昔は駅があって、駐在所に診療所にスーパー、なんでもあった。豆腐屋や下駄屋もあったなぁ」と喜多さんは懐かしみます。かつて能美電の「徳久駅」があった所は、現在広場になっており、晴れた日には寿保育園の園児たちが散歩していることもあります。

 「子どもたちに地元をよく知ってもらい、その子たちが大きくなったとき帰ってくる町にしたい」と話す喜多さん。公民館の奥から鮮やかに彩られた一対の筒状のバチを持ってきました。筒の中に小銭(注)が入っており、振ったり床を叩いたりして音を出す銭太鼓という楽器です。徳久町では昔、結婚式があったときなどに町の人が集まって銭太鼓でお祝いしたそうです。その練習が今年1月から子どもたちを対象に始まりました。町の有志が教え、夏祭りへの出演を目指します。ふるさとの歩みを大切にする徳久町。銭太鼓の練習風景を見て、子どもたちにもその思いが引き継がれていくと思いました。

注:近年のものはビーズなどで代替することもあります

徳久町の様子
今年から始めた銭太鼓の練習。出雲地方発祥といわれる楽器でリズムに合わせて軽快に打ちはやします。

(広報のみ2019年2月号より)

地図情報

徳久町の位置

お問い合わせ先

市長室 広報広聴課

電話番号:0761-58-2208 ファクス:0761-58-2290