北市町(きたいちまち)

和の心を大切にする町

　東レ石川工場の南側に広がる住宅地。北市町には現在、52世帯167人が住んでいます。遠方から来る人も東レ石川工場を目指して、向かえばすぐに町にたどり着けるといいます。北市町の名前の由来は、かつてこのあたりには市がたって大いに賑わったことから北市と名付けられたそうです。

　町会の特徴について「北市町では班はつくらないというのが昔からの方針です」と紹介してくださったのは町会長の近藤さん。班ではなく町全体で一つの集合体として動き、町民みんなの協力により町会全体で和やかに暮らしています。町の中心には神社と遊具があり、子どもたちでにぎやかです。

　年に3回の町内行事があり、春にはバーベキュー、夏は祭り、そして秋には東レの社員を交えての餅つきがあります。一方で東レの行事に町民が参加し、企業との交流がさかんです。町の北側には東レの出入り口があり、車の行き来がありますが、運転マナーが良く安心して暮らしています。「交通量の多い道路が町内に通っていないということも町の暮らしやすいところです」と近藤さん。町の南側には県道4号線が通っており、東西のアクセスが便利です。

　近藤さんに町の課題を尋ねました。「北市町は手取川の扇状地内で、この地域は川の氾濫で被害を受けました。白山は火山性地震も発生しており、もし白山の噴火によるダムの決壊などで手取川の氾濫が起きた際、どう対処すればよいかそれぞれで把握しておかなければなりません」と真剣な表情で語りました。備えがあっての安心・安全の生活であると改めて考えさせられました。

東レ社宅から見た北市町と東レ株式会社石川工場

(広報のみ2018年2月号より)