上清水町(かみしみずまち)

手取川とともに歩んできた町　町の良さを将来に伝えたい

　上清水町は手取川のすぐそばに位置しており、東に東レの石川工場や工場群、西に能美古墳群、晴れた日には、白山を望むこともできます。町には現在、88世帯239人が暮らしています。

　上清水町の前身となる清水村は古くからのむらで、域内全域から手取川のきれいな清水が湧出(ゆうしゅつ)していたところから「清水」と地名が付けられました。

　「子どものころ、神社や田んぼなど何か所も水の湧き出るところがあった。手取川の河原でもよく遊んでいたなぁ」と町会長の瀬川さんは懐かしみます。上清水の歴史は手取川の存在なしには語れません。度重なる洪水と戦う歴史の中で『手取川スピリット』という、逞しい精神が育まれてきた地域だと、昔から教えられてきたといいます。

　町では、町民の親睦を深めるために毎年行事が開催されています。「町民の集い」では、日帰りのバス旅行を楽しみ、「夏まつり」では、主に婦人会・壮年団（自衛消防）・子ども会など若い人たちが世話をし、町全体で盛り上がっています。また、お年寄りが中心となり参加している定期開催の「ほのぼの会」や「のみ活・健康体操」は、元気いっぱいで笑いが絶えないそうです。

　「古くからの住民も新しい住民も皆、この土地に愛着を持ち仲良く暮らしている町だと思う。最近、外に出ていた若い世代の人たちが帰ってきています。新しい家が建つことを見ながら、この町のよさをできるだけ将来に伝えていけたらいいですね」と、瀬川さんは柔らかな笑みを浮かべていました。

今年8月、辰口まつりの「じょんから踊りコンクール」に参加した上清水町の皆さん

(広報のみ2017年12月号より)