御消息(宣如)
登録日:2019年4月1日
この消息文は、東本願寺(大谷派)13代宣如(1604年生~1658年没)が称仏寺へ宛てたもので、市内に残る消息文としては、比較的古い時代のものである。
【読み下し文】
加州能美郡尼入中
宣如上人
わざと筆を染め候、そもそも一流の安心と言うのは、南無阿弥陀仏の六文字の外は有るべからず候、されば南無の二字は帰名の心なり、帰名の心起る時、摂取の光益にあづからしめ給ふを、阿弥陀仏とは申すなり故に、一心一向に助け給へと弥陀を頼み奉るとき、往生は一定と思いて疑ひなきを信心決定の行者とは申すなり、さてこの上には如来大悲の恩得の深きことを念じ、一期の間は行往座臥、時処諸線をきらわず称名念仏すべきばかりに候、穴堅々々
七月二十四日 宣如 印