牧野伝三郎の扁額
登録日:2019年4月1日
牧野伝三郎は、江戸末期の寺井地方の文化の振興に大きな影響を与えた人物である。しかしながら、今日まで残っている彼の資料は非常に少なく、この扁額は貴重な彼の遺作の1つである。
扁額には神功皇后の三韓出兵の図が描かれ、次の謡が記されている。
うろくすも 影をとどめて また更に われを照らせる 鏡やわある
夫れおもん見れば、性を乾坤の気に受け、徳を陰陽の間に保ち、信を専らにして仏に遣ひ、慎をいたして神を敬天尊地の礼を知る、是非得失の品を弁る、是偏に神明の広恩なり、因茲に単徴の幣帛を捧げ、自ら神明の法楽に備入、諸衆の感嘆を為すを神の納受を知ると為すなり、再拝啓伯